
ログハウス最大手と言えるハウスメーカーである「BESS(ベス)」はご存知でしょうか?最近の若い方だと・・・「ログハウスと言えば、BESS(ベス)!」と即答で返ってくるくらいの知名度となっているハウスメーカーなんですね。
アウトドア雜誌や自動車関連雜誌、グッズ紹介雜誌などには必ず広告が掲載されていますので、当然の結果とも言えるのではないでしょうか?
BESSについては特に強い思い入れなどはないのですが、ログハウスについての知識が少ない若い方がBESSの展示場を見てきて気に入るのは問題ないのですが、即決してくる人が何人かいましたので・・・ログハウスにも欠点や問題点があるという事を知っていただきたいと思い、ログハウスの疑問点について書いてみたいと思いました。(画像出典 BESS)
ログハウスに対する疑問と答え
ログハウスに憧れる人は多いと思いますが、かなりの自然派の人でないと理想の家とは言えなくなる現実もあるわけですね。当然、良い部分は多いのですが問題点があることも知ってから購入しないとログハウスの魅力に気がつかないで嫌な部分だけ目につく可能性だってあるわけです。
そういうわけで、ログハウスの基本的な部分に対する疑問や悩みへの答えを書いてみたいと思います。
そもそも、ログハウスと普通の家とはどこが違う?
ログハウスはコンクリート製住宅と比較すると12倍の断熱性を持っているので「夏涼しく冬暖かい」という特徴を持っていると言われていますが、最近の住宅は断熱性が高められているので、高断熱住宅と謳われている商品と比較するとログハウスは低断熱住宅と呼ばざるを得ないことを覚えておきましょう。
また、ログハウスにはセトリングと呼ばれる丸太の収縮現象によって建物に傾きや隙間が生じたりしてしまいます。高気密住宅が一般化している現在においては・・・ログハウスの断熱性が高いとは口が裂けても言えないと思います。高性能断熱材と比較すると「木の断熱性」なんてものは無いに等しいものなのですからね。
ただし、天然木がタップリと使われていて、大きな屋根や勾配天井の室内も含めたログハウスの雰囲気やデザインが好きな人にとっては、普通の住宅と比較するのは無意味な事だとも言えるでしょう。唯一無二の選択肢とも言えますね。
ログハウス建築、価格や予算はどの程度?
ログハウスを建てる時に悩むのが予算が高くなってしまうことだと思います。つまり価格は高いわけですね。どれだけ円高になっても輸入ログハウスが安くならないのには納得できないですが、現実ですので受け入れるしかありませんね。
価格や予算については建てる家のサイズや使用木材の種類などによっても大きく変わるのですが、新築35坪から40坪で1600万円~2500万円といった価格が目安になると思われます。坪単価だと安いので坪55万円、高いのだと80万円ほどになるでしょう。この価格だと高いと感じてしまうかもしれませんが、以前のログハウスは坪単価100万円というのが一般的でしたから、やはり円高のメリットは受けていると言えるかもしれません。
となみに、中古のログハウスの価格は・・・メンテナンスの良し悪しや立地、古さ、大きさなどによって相場は大きく変わりますので、比較検討は難しい作業となるでしょう。
ログハウスの寿命は?何年もつ?
ログハウスの寿命は、メンテナンス次第では100年と言われていますが・・・
湿気対策やシロアリ対策が施されているのは当然で、屋根の葺き替えなども含めて大掛かりな補修がキチンと行われていることが前提の寿命である点に注意しましょう。ほったらかしにしていれば30年も持たないでしょう。
ログハウスのメンテナンスは面倒?何をするの?
ログハウスにはメンテナンスが付き物ですが、10年に一度の塗装は必要となります。ただし、最初の3年目くらいに1回目の塗装を行なっておくと程度の維持に違いが出ることでしょう。
子供がいる家庭の場合は、床や壁には大きくて深い傷がたくさんできると思われますが、これは直す対象のものではなくて・・・思い出だと思えるようになってくると思います。そういう意味では、普通の住宅とは違って自分でメンテナンスを施していれば、古くなる家自体に愛着が深まっていくのがログハウスの大きな魅力なんだと認識できるでしょう。
ログハウスは台風とか災害に弱い?雨漏りする?
ログハウスは木と木の隙間から雨が入ってくる可能性は高いですね。一般的な雨だと雨漏りすることはあまり考えられませんが、台風や地震によってログがズレることがありますので・・・その時に横殴りの強い雨が来たら要注意ですね。
木の種類は何が良い?
ログハウスに使う木材だと、高級な木材ではヒノキやレッドシダーが考えられますね。国産材の場合は、杉やトドマツもあります。北米カナダ木材だと、ダグラスファーやスプルース、パイン。北欧材だと、パインやスプルースになります。
耐久性を優先して選ぶのも悪くはありませんが、白い色の木材を好む人はパイン・・・という選び方も悪くはないと思います。
ログハウスの欠点は?
ログハウスの最大の欠点は・・・現代住宅ほどの精度で建てられないことにあると思います。高気密を望んでも無理でしょうね。その反面、素朴な自然を感じさせてくれるたたずまいは何物にも変えられないメリットではあります。
また、シロアリに対しても弱いと言わざるをえない点も欠点だと言えるでしょう。特に、ログハウスを購入する方は薪ストーブも使いますので、乾燥させるために積んでいる薪からシロアリの侵入経路となることも覚えておくと良いでしょう。
それと、やはり価格や坪単価の面では安くならないのも欠点と言えるかもしれません。
ログの建て方は何種類ある?
ログハウスらしいゴツゴツした丸太を積み上げて建てるのは、ハンドヒューンログハウスになります。ハンドカットのことですね。
しかし現代では、機械でプレカットするマシンカットログハウスが一般的になっています。品質や寸法が一定の木材を使える点がメリットです。
ログハウスを建てる場所はどこが良い?
ログハウスに適した土地というものはあると思います。ビルが乱立するような場所にログハウスを建てても似合わないですし、住宅街のド真ん中で薪ストーブに火を点けると煙が迷惑になったりもしちゃいます。
湖や池の近くだと湿気が多そうですのでシロアリの心配が増えてくるのですが・・・そこに憧れている人は建てちゃう方が良いと思います。見晴らしが良い土地だと風が強かったりもしますが・・・結局は自分が良いと思う土地に建てるのが一番だと思います。そういう意味では、ログハウスを建てると決めてから土地を選ぶようにした方が幸せになれることでしょう。だって、ログハウスに似合う土地を探すことができますからね!
ログハウスの中古って?価格や問題は?
ログハウスの中古を選ぶ時には、新築の時以上に注意を払わなければなりません。中古ログハウスの問題点は、価格の相場が分かり難いということもあるのですが・・・以前のオーナーがどのようなメンテナンスを行なっていたのかが重要な決め手となることなんですね。
愛着を持ってメンテナンスを行なっていたのなら良いですが、それだと逆に・・・どうしてログハウスを手放したのかが気になりますものね。
もしかしたら、間取りも含めて暮らしにくい事が手放す理由だったりしますので、その場合は要注意です。
または、ログハウスやメンテナンスには問題は無かったとしても隣近所に変質者や問題アリの住人がいる可能性だってあります。せっかく楽しいログハウス生活を送ろうとしているのですから、トラブルや問題点を知った上で購入すべきではないでしょうか、中古ログハウスの場合はね。