
太陽光で光合成する事ができる葉「バイオリーフ」が開発されたようです。バイオリーフはシルクの繊維から抽出したタンパク質に葉緑体を閉じ込めて作成するというのですから驚きですよね。
シルク(絹)の繊維を利用したバイオリーフということから、この人工の葉っぱは「シルクリーフ」と呼ばれているということです。
シルクリーフは普通の植物と同様の性質を持っていて、水と光を与えることによって酸素を出すことができるのです。
人工の葉っぱなん創らなくても植物を増やせば良いだけだと思ったり、それほど使い道がないのではないかと思われる方も多いと思いますが・・・実は宇宙空間では必須の技術となる可能性があるのです。(画像出典 dezeen&mini frontiers)
宇宙開発で期待されているのがバイオリーフ
宇宙空間には酸素がありませんので、人間が宇宙で長期間暮らそうとすると大量の酸素をタンクに詰めておかなければいけません。
また、本物の植物を宇宙に持っていったのでは手入れも大変ですし、無重力の条件下では植物は満足に成長することもできないのです。
この2つの要件を同時に解決できるのが、光合成できる人工の葉「バイオリーフ(シルクリーフ)」なのです。
長期間、宇宙で暮らしていく時に酸素を供給するシステムに最適なわけですね。宇宙船内や宇宙ステーションには必須のシステムとなることでしょう。
大きなエネルギーを使うことなく人工の物で、水と光で二酸化炭素から酸素を創りだすというのは奇跡的なことでもあるのです。
部屋や都市でも役立つバイオリーフ
実は、バイオリーフ(シルクリーフ)は宇宙空間だけで役立つ技術ではありません。
照明器具の傘に使えば、灯りを点けている間は酸素を放出してくれるうえに落ち着いた雰囲気のインテリアとしても最適は照明になりますね。
また、ビルの外壁にバイオリーフ(シルクリーフ)を使用したならば太陽光線を遮るシェードとしての役割りが期待できますし、新鮮な酸素を都市に提供するようにもできるのです。
そして、ビルの換気装置の吸入側にバイオリーフ(シルクリーフ)の装置を設置しておけば新鮮な酸素を大量にビル内に提供できたりもできちゃうのです。
今は実験段階の小さな1枚の人工の葉っぱであるバイオリーフ(シルクリーフ)ですが、大量生産が可能となってコストダウンが実現したならば様々な用途に使われることになるでしょう。
いずれは・・・どこの一般的な家庭にもバイオリーフの製品が使われることになるかもしれません。最終的には、バイオリーフで酸素だけではなくてエネルギーをも供給できる時代がくるかもしれないですね!