
樹脂サッシ+複層ガラスでもガラスの下面に結露の水滴が付いてしまうことで悩んでいる方はいらっしゃいますか?これは決してあなたの家だけで起きている現象ではなくて、寒冷地ではありがちことであることは知っておいて下さい。
仮に、トリプルガラス仕様であったりアルゴンガス封入タイプで断熱性能が高かったとしても結露してしまっていると思われますが・・・なぜ結露するのか、原因や理由を知っている人は少ないと思われます。
今から結露を防ぐ対策はとれないのですが、樹脂サッシが結露してしまう仕組みと理由を説明してみたいと思います。(画像出典 YKK)
樹脂サッシが結露してしまう理由
どんなメーカーの複層ガラス樹脂サッシであっても結露してしまっている家は多いと思いますが、その仕組みと理由を説明するために・・・今回はYKKのAPW330とAPW430を使って解説させていただきますね。
複層ガラス樹脂サッシが結露する仕組みや原因
せっかく複層ガラス樹脂サッシを導入したのに結露して残念な気持ちになっていませんか?それではどうして結露してしまうのでしょうか?その理由は・・・ガラス部分の断熱性能と比較すると樹脂部分の断熱性能が足りていないからなんですねー。
Low-e複層ガラスにアルゴンガスを封入するとかなりの断熱性能になるのですが、サッシの樹脂部分の性能が追いつかなくて・・・樹脂サッシ部分からガラス部分に冷たい熱が伝わってしまっているのが結露の仕組みや原因となっています。
この画像はYKK樹脂サッシの古いタイプとなるAPW330ですが、この矢印部分の断熱性能が低いわけですね。従来のアルミサッシと比較するとかなりの断熱性能なのですが、アルゴンガスが封入されたLow-e複層ガラスの断熱性能には負けてしまっているのです。だから、この部分から冷気が伝わってサッシに触れているガラス周辺部が結露してしまうのですね。
結露しにくい対策が施された樹脂サッシ
それでは、YKK最新の樹脂サッシAPW430の樹脂部分はどうなっているのでしょうか?
YKKのAPW430を良く見ていただければ分かると思いますが、サッシ樹脂部分の仕切られている空間が多くなっている上に各空間の大きさもアップされているのです。細かく仕切ることによって断熱性能が大幅にアップされているのが理解していただけるでしょうか?
従来のAPW330と比較すると複層ガラス部分の断熱性能も大幅に強化されているのですが、実は樹脂部分の改良もとても効果的なものとなっているのです。
ちなみにAPW430のために言っておきますが、決して結露のために開発されたサッシではないということは断っておかなければなりません。あくまでも断熱性能アップの結果として結露しにくくなっているという事です。
しかし、本場ドイツの本物の樹脂サッシなどと比較するとAPW430でも物足りない性能と言わざるを得ないのですけどね。
結露を防ぐためには?
複層ガラス樹脂サッシが結露する理由は、ガラス部分と比較して樹脂サッシ部分の断熱性能が低いことが原因だったのですが・・・既に古いサッシを使っている人は簡単に最新樹脂サッシに取り替えることはできないですよね?
抜本的に結露を防ぐことはできませんが、対策がないわけではありません。
サッシの結露を防ぐ最大の方法は・・・室内の湿度を上げ過ぎないことにあると思います。最近ではインフルエンザ対策として冬場の室内湿度を上げるように報道されていますが、部屋の湿度を上げれば上げるほど窓部分で結露してしまうことになるのです。
結露はカビ発生の原因にもなってしまうので、インフルエンザよりもカビの飛散による健康被害の方を恐れるべきではないでしょうか?
インフルエンザなんぞ、掛からない人は乾燥空間や人混みにいてもならないですし、掛かる人は湿度を上げていてもなってしまうものです。生活習慣を整えて自己免疫を高めておくのが一番良いのでは?
そもそも、ずーーーーと家の中にいるわけではないですよね?家の中だけ湿度を上げてインフルエンザ対策をしたとしても、外出してしまえば意味がないと思うのは私だけでしょうか?