
誰にだって親はいますが、いつまでも歳を取らずにいられるわけではありませんよね?年老いてしまった親が緊急で入院したり転倒や病などの不測の事態が発生してしまった時に、まずは何をすべきなのでしょうか?もしくは、そうなった時に備えて事前に何をしておくべきなのでしょうか?
同居していたり近所に住んでいる場合ならばいざしらず・・・、遠く離れてくらしている老親が入院や緊急手術や危篤に陥った時であるならばより一層、事前にすべき事を決めておくことが重要となります。
親が倒れる前にしておく事
年老いた親が倒れたり危篤状態に陥る可能性は高いと考えておくべきではないでしょうか?どちらにしても緊急入院になることが多いのですが、その時のために入院時に必要になる着替えや洗面用具を1つのバックに入れて準備しておくと慌てなくて済みますね。
また各自治体が用意している「救急医療情報キット」に、かかりつけ医(主治医)や持病などの医療情報を記入して冷蔵庫に保管しておくと良いでしょう。119番通報できた救急隊員が救急医療情報キットを見て素早く救急活動に取り掛かれます。
かかりつけ医療機関名やかかっている病気、アレルギー、緊急連絡先等を「救急連絡情報用紙」に記入のうえ、健康保険証の写し、本人が確認できる写真、診察券の写し、薬剤情報提供書の写しとともに、専用の容器に入れ、冷蔵庫の扉の内側に入れておきます。容器内のシールを「玄関ドア内側の右上」と「冷蔵庫外側の右上」に貼り付けることで、救急隊は救急医療情報キット保持者と判断します。
そして、老親のかかりつけ医や主治医を知っておくことも重要となりますね。家族構成を始めとして、親の性格や慢性疾患の有無や服薬内容などに詳しいために・・・緊急時には、年老いた親から色々と聞き出すよりも主治医から説明を受けた方が早いということもあるからです。
親が入院したらすべき事
普通は、親が入院したら慌てふためくくらいしかできないものですが・・・、老親が入院したら医師から入院診療の計画を詳しく聞いておくべきでしょう。
若い人の場合は退院したら普通の生活に戻れるわけですが、老人の場合は退院と同時に介護がスタートする確率が非常に高くなるものです。
入院して少し落ち着いたぐらいの時から介護サービスの事や老人ホームについての勉強を始めるべきですね。医療ソーシャルワーカーや市域包括支援センターの相談員と話し合って今後の方針をある程度を定めておくべきだと思います。
また、自治体の窓口などでも介護に関するサービスにどのようなものがあるのかを教えてくれたりしますので足を運んでおくべきでしょう。
介護が必要になるかもしれない段階で考える事
退院と同時に介護が必要になった場合でも、自分の仕事を犠牲にして親の介護をしようとしたりしてはいけません。また、焦って直ぐに実家に引っ越してきたり・・・老親を自分の住んでいる家に引っ越させたりもしてはいけません。
親子や家族と言っても、長年一緒に暮らしたことが無い相手なのですから長続きしない可能性だってあるわけです。また、自分の妻や子供が嫌がっているのに我慢していて言い出せないということも有り得るのです。
親を自分の家に呼び寄せるにしても、親にしてみれば親しい友人や住み慣れた土地から離れることになりますから・・・それがストレスになって健康を悪化させることも考えられるのです。
少しでもいいので、一緒に暮らせそうかどうかを試す期間を設けることが大切です。
最近では、介護に関する様々なサービスが提供されていますから・・・それらを上手に利用することも考えておくべきでしょう。そのためにも、少しでも早い段階で介護の事を勉強しておくべきなのです。
老親の入院や介護 まとめ
年老いた親が入院したら・・・病気の内容にもよりますが介護の事を視野に入れておくことは非常に重要な事だと思います。
そして、入院した経緯や退院時の様子などは小まめに家族や親族に連絡しておくべきです。
仮に介護が必要な状態になって特別養護老人ホームや介護老人保健施設や指定介護療養型医療施設などに入所させるようになった場合でも、事態の推移を理解していない親戚などが文句を言ってくることも考えられるからなんですね。
施設に入れることは親に対する酷い仕打ちだと考えている人だって、今だにいるのです。子供などの肉親が介護しなければならないということはないわけですが、その価値観や状況なども連絡を取り合うことで親族と共有しておいた方がトラブルを減らせることができるのです。
とにかく、親の入院や介護で大切な事は・・・家族間や親族間の仲が険悪になることだけは絶対に避ける事だと思うのです。