
昔は水なんてコンビニで買う物ではなかったですよねー。ミネラルウォータなんて買うと親に怒られた記憶が残っています。
人間が生活していく上で欠かせないのが水なのですが、あなたが1日に使っている水はどのくらいの量か知っていますか?
当然ですが、飲み水だけであれば・・・1リットル程度だと思うのですが、実はハンバーガーであってもTシャツであっても生産するためには大量の水を使っているのです。
このように、あなたが直接的に使う水ではなくて製品を作るために必要となる水のことを「仮想水」と呼んでいるのですが・・・毎日の生活では大量の仮想水が必要であることは意外にも知られてはいませんよね。
仮想水計算機
綿を使って作られているTシャツの場合だと、綿花を育てるために大量の水を使うのは理解できますよね?また、ハンバーガーに使われている牛肉は牛が食べるトウモロコシを育てるために大量の水が必要なことも当然なことなのです。
しかし私たちは普通に暮らしているだけでは、身の回りの製品を作るためにどのくらいの水が必要なのかなんて簡単にわかるものではありません。
ところが・・・環境省の「仮想水計算機」を使えば畜産製品だけではなくて農作物などに必要な水の量をすぐに教えてくれるのです。
Tシャツや牛肉に必要な仮想水の量
ちなみに、Tシャツを1枚作るためには260グラムの綿花が必要となるのですが・・・インドやパキスタンでそれだけの綿花を作るためには約2900リットルの水が必要となります。
ハンバーガーの場合では・・・肉が1枚で牛のエサを育てるために1133リットル、パンが2枚で小麦を育てるために192リットル必要で合計で1325リットルの仮想水を使うという計算になるのです。
ここにレタスやトマトに使う仮想水を足すと、たったハンバーガー1個を作るためには1500リットル以上の水が必要ということになるのです。
ちなみに、一般家庭の浴槽には約200リットルが入ることになっていますので・・・Tシャツを作るためにはおおよそ14杯分のお風呂の水が使われているということになるのです。
家族4人で焼き肉を食べたとすると、その牛肉を育てるために使われる仮想水の量は何と20600リットルにもなるのですから驚きますよね。
私たちは水を大量消費している・・・
最近ではアメリカの干ばつによって飼料の価格が高騰するということが多くなってきています。
それだけ家畜用の飼料を作るために大量の水が必要になっているということですが、私たちが毎日暮らしている中でそれを実感することはありません。
環境省の仮想水計算機は簡単に製品を作る影に隠れている必要な水の量を計算することができますので、子供と水の話しをする時に使ったりもできるのではないでしょうか?
水不足というと国内の飲水だけの話しになることが多いのですが、実は私たちが食べている肉や着ているTシャツにも大量の水が使われていることを知っておくのは大切なことだと思います。