
若い夫婦がマイホームを購入しようとした時に重視する部分は何でしょうか?
最初に考えるのは、土地や建物の価格だと思います。
若い夫婦は、資産や十分な現金を持っていませんので・・・できるだけローコストな住宅を希望することが多いのです。
次に考えるのが、子供が1人から3人だとした場合の、それに対応できる十分な室内の広さでしょう。
間取りを考える場合は、必ず将来の子供部屋のことを考慮するハズです。
これら以外には、デザイン性や便利さを考えることになるでしょうけども・・・心理的な重要でさは価格や面積ほどではないと思われます。
つまり、狭い土地で有効な間取りを実現しようとすると2階建てや3階建てになるのが普通ということです。
それでも、若い夫婦が平屋を購入することはないわけではありません。
そのメリットはどこにあるのでしょうか?
価格や坪単価を考えた場合、平屋はデメリットとなる
・コストや坪単価という意味では平屋は適さない
最低限の金額で必要な広さを望むのは、子供部屋を必要とする若い世代の夫婦には多いことです。
また、子供はどんどんと大きくなっていくので小さな家や細々した間取りだと、最終的には体の大きくなった子供が鬱陶しく感じられたりもするのです。
玄関は子供の靴で溢れかえることになりますし、収納だって子供の物でいっぱいになるのです。
子供が食べ盛りの時期になると、大型冷蔵庫だって欲しくなってきます。600リッタークラスの冷蔵庫でも食材で溢れかえるのですが、相当な大きさの冷蔵庫を置くスペースだってかなりのものとなりますね。
だからこそ、若い夫婦は少しでも広くて大きな家をできるだけ安い価格で購入したいと考えるのです。
そういう広さに対するコストや坪単価を考えた場合は、平屋というのはデメリットが多くなってくるのです。
2階建てと比較すると平屋の坪単価というのは2割ほど高くなってしまうのが普通です。
何故ならば、同じ面積の2階建てと比べると・・・屋根と基礎の面積が2倍近く必要となってくるかららなんですね。
屋根も基礎も面積当たりのコストが高いですから当然の結果となります。
また、必要な面積の家を平屋で建てるという事は・・・
その分だけ土地も広く購入しておかなければならないですよね?
そういう意味では、あなたが若い夫婦であるならば・・・よほどの思い入れが無い限りで平屋でなくて2階建てを建てることをオススメしたいと思います。
・3階建ては建築費用が高くなる傾向
それでは、土地の購入費用をできるだけ抑えるという気持ちで3階建てを建てることにメリットはあるのでしょうか?
確かに狭い土地を有効に活用しようと考えると3階建ても悪い選択肢ではないと思うのですが、3階建てとなると建築コストが跳ね上がる傾向にあるのです。
つまり、坪単価は高くなってしまうわけですね。
購入したり持っていたりする土地によほどの制約があるのなら別ですけども、適度な広さの土地と2階建てを選ぶ方がメリットは大きいと思います。
また、全てのハウスメーカーで3階建てが可能とは限りませんので選択肢の自由さという面でもデメリットが大きいということになります。
2階建てのデメリットとは
・子供の安全性をどう考えるか?
平屋に対してコストの面ではメリットの多い2階建てですけども、やはりデメリットというものもないわけではありません。
2階建ての場合は子供が上の階へ行ってしまうと何をしているのかわからなくなるということが考えられます。
つまり、家族の一体感が薄れるというデメリットもあることは覚えておいても良いのではないでしょうか?
思春期になった場合は、親子のコミュニケーションも取りにくいという人もいらっしゃいましたしね。
また、幼児がいる場合ですと階段から転落するという事故も考えられます。
実際、私も幼いころに階段から落ちが経験がありますので問題視してもおかしくはないですね。
以前のニュースで、2階のベランダから子供が転落したというのもありました。
そいう意味では、平屋より2階建ての方が危険度が高いというデメリットがあることは事実だと思います。
・メンテナンスを考える
雪が降る地方であるならば、屋根雪を降ろしたりするような場合でも2階建ては屋根に気楽に上がるというわけにはいきません。
その点、平屋であれば気軽に屋根に上がれるというメリットがあります。
さらに、風が強い地方であったならば平屋の方が風の影響を受けにくいという特徴も持っています。
沖縄に行くと、平屋の家が多いことに気が付きますね。
このようjに、屋根のメンテナンスの事を考える地域に住んでいらっしゃる方の場合は、2階建てがデメリットとなる場合があります。
土地の価格が重要な要素となる
あなたが十分な広さの土地を持っているとか、購入できる金銭的余裕のある方であるならば平屋に対するデメリットは防犯性くらいしかないと言えるでしょう。
2階であれば網戸にして窓を開け放して寝ることができますが、防犯を考えると平屋の場合はエアコンで寝るしかないですね。
さて、延べ床面積40坪のマイホームを建てる場合に2階建てではなくて平屋を選択した場合は・・・諦めるものが出てくることを知っておかなければなりません。
例えば、広いお庭とか・・・。
余裕のある駐車スペース。
物置や小屋を置くスペース。
決まった面積の中でやりくりしなければならないのですから、広さに対するデメリットが多い平屋だと他の部分に制約がいってしまうことになるのですね。
もし十分な広さの土地を確保できないのであれば平屋を諦めることをオススメしますね。
その反面、どうしても平屋が欲しいという方は広い土地を購入しておかなければなりません。
ロフトの間取りは望ましい?
平屋でも、少しでもスペースを有効活用したいという人がロフトを選ぶ方が多いですね。
しかしロフトというのは想像よりも使い勝手が悪いものであることはご存知でしょうか?
あくまでロフトなわけであって、2階代わりには決して成り得ないのです。
・安全性について
ロフトは簡易な造りになっていることも多く・・・階段が付いていても手すりが無かったり、ハシゴも危なげな物が多かったりします。
まして、小さな子供がいる場合には相当の注意が必要となるでしょう。
仮に高学年の小学生であっても、荷持を持ってハシゴを登ろうとして転落したりもするものです。
家族の幸せのために平屋を建てたのに、怪我をする確率が増えたのでは意味がありませんよね?
当然、しっかりした階段が付いていない場合には収納場所として使うことも簡単ではないというわけです。
・耐震性について
数年前ですが、有名ハウスメーカーが建てている住宅でもロフトが付いている場合には耐震基準を満たしていないことがありました。
ロフトでも1つの部屋として考えて耐震性を満たしていれば問題ないのですが・・・
やはり、オマケのスペースと考えているハウスメーカーや工務店だと安全性が考慮されていないことがあったのです。
現在でも増築する場合においては、ロフトで耐震性が満たされていないことが有り得ます。ご注意下さい。
まとめ
のどかな場所に十分な土地を確保できる方であれば平屋という選択肢も十分に魅力的なものとなるでしょう。
平屋のメリットを存分に活かした間取りにしたならば、年をとってからでも住みやすい家となることでしょう。
しかし、限られた予算の中で色々な希望を押し込めたい若い夫婦などの場合は2階建てを推奨いたします。
子供だって・・・途中で予想外に増えちゃうことだってあるかもしれませんよね?
大は小を兼ねるではありませんが、広いスペースというのは後から望んでも手に入らないものなのです。
建物の坪単価や土地のコストを考えると・・・よほどの思い入れが無い限りは2階建てを購入して住むというのがベストな選択肢だと思います。
そして、広さが足りないことをロフトで補うという発想は止めておくべきだと思います。